原料受入から製品になるまで
1. 原料受入
冷凍加工の原料である生芋を目視(ひげやしっぽがなく、メーカー基準又は自社基準の大きさをクリアしているか)・触感・におい(腐っていないか)で検品します。
収穫(植え付け後150日以上)・産地及び生産者、鮮度(収穫後3日以内納品)等を生産履歴書で確認します。
検品した原料は、痛みや腐敗を防止するため屋根付で風通しの良い場所に保管します。
2. 原料投入
原料の甘藷をホッパー(甘藷を洗浄する機械)に投入します。
環境に配慮した1次洗浄へ
濁水処理機を導入し、循環水を使用
3. 洗浄工程へ
原料は1次洗浄・2次洗浄へ。
1次洗浄は清水と循環水を併用し、2次洗浄は清水のみを使用して環境に負荷をかけない工夫をしています。
(1次洗浄後に不良原料と見なした場合の排出は、このコンベアーを逆転して速やかに行う事ができます)
4. 甘藷洗浄後、甘藷の選別
甘藷の選別(規格外や病気のあるものを除く作業、)加工(メーカーによっては甘藷の両端を切り落とす必要があるため)を行います。
芋を選別し、必要に応じトリミングラインへ。黒斑病は軽症でも廃棄等のメーカー又は自社基準を遵守して作業します。また、大きな甘藷は割って大きさを平均化します。
5. 甘藷を蒸す工程に移す
選別、加工後の甘藷を蒸す工程に移すために、鉄のカゴに移します。
黒斑・腐敗・規格外を計量し、業者・生産者ごとに記録表に記入
6. 蒸し器に投入
蒸しカゴに約250kg×4段で業者・生産者毎に識別プレートを付けて蒸し器へ投入して原料を蒸します。
各メーカー希望の蒸し上がり状態にするため温度・時間をしっかりと管理します。
温度管理制御盤により、センサーで蒸し器内の温度管理を行う。
これにより安定した蒸し・蒸らしの工程が実現。お知らせランプも見やすくわかりやすい工夫をされている。
7. 蒸し後、放冷→急速凍結
蒸し後、大型の扇風機をつかい、放冷します。
大型扇風機(低騒音型)で蒸しカゴ中心温度55℃まで放冷し、「計量後、凍結庫に入庫して急速凍結を行い冷凍させます。
蒸し器から出て、9~10月は2時間以内に(自社基準)11月~12月は1時間以内に入庫。
急速凍結庫入庫風景
計量風景
8. 急速冷凍後に脱ぱん開始
急速冷凍後に脱ぱん(冷凍を行い、固まった甘藷をばらばらにする作業)を開始します。
甘藷の芯温確認後、合格したものは脱パン機へ投入します。
芯温の確認
9. 選別と異物がないかを検査
バラバラにした後、最終段階として選別と異物がないかを検査する作業をします。
最終チェックは目視検査員、金属検知器検査員、ライン上検査員が行います。
10. 検視作業後に袋詰め
最終チェックに合格したものは各メーカー基準の重量に袋詰めしていきます。
電光掲示板で計量を確認
11. 保管
袋詰めした製品を冷凍倉庫へ入庫します。
加重による潰れを防止するため、冷凍倉庫へ入庫した製品は、1日平積みし増締めを行います。
各社毎の製品を製品カード添付で管理し、冷凍倉庫内製品配置図作成と冷凍倉庫内温度計測の記録を記入します。
12. 出庫
荷主様の出庫計画に従い、製品番号の明細書を用意し、製品を積み込みます。
冷凍甘藷シーズン開始、1ヶ月毎、終了時に製品を外部検査機関に検査委託します。
また、使用する水や設備の衛生管理についても記録用紙に記入し管理します。
自主検査と外部検査機関への委託検査を実施。